今回は「美白化粧品」について。
部活や登校などで紫外線に当たる機会が多い中学生、高校生、どうしても「日に焼けて黒くなっちゃう」ことが多いよね。
そこで気になる美白化粧品。
でも…
「中学生、高校生で美白化粧品を使うのは早いかな?」
「美白化粧品って本当に効果あるのかな?」
「使ってみたけど、全然効果なかったなぁ…」
使う前や後にも「いろいろ思うこと(悩み)」があると思うんだ。
じつは「美白効果があると思って使ってた化粧品は、美白化粧品じゃなかった?!」なんてこともよくあるんだよ。
ということで「美白化粧品を上手に選べるようになる基礎知識」を、わかりやすくまとめたよ。
大切なおこづかいを無駄にしないように「しっかり選べる知識」を身につけよう。
この記事がやくだつひと
美白化粧品に興味はあるけど、よくわかんないから知りたい。できれば、近くのお店で安く買いたいから、基礎知識を身につけたい。
専門書ほどではないけど、要点はしっかりおさえてあるから、参考にしてみてね♪
この記事の目次
美白化粧品を選ぶポイント
まず、チェックするべきポイントを簡単にまとめちゃうと…
- その①:美白化粧品であること(医薬部外品)
- その②:有効成分の確認
- その③:化粧品の種類を考える(ほぼ 美容液)
- その④:値段もしっかり見る
この4つ。
すごく重要なのは①と②だね。補足で③④も考えるといいよ。
その①:そもそも、美白化粧品とは?
美白有効成分を配合した「医薬部外品」の化粧品のこと
たくさんある化粧品のなかでも「美白有効成分を配合した化粧品」だけが、美白化粧品として認められてるんだ。
美白有効成分を配合するためには「厚生労働省」っていう国が運営する機関に薬事申請をして、認めてもらう必要があるんだよ(薬機法)
美白化粧品は…
- 安全性
→ 毎日使っても安全に使えるかどうかなど - 有効性(効果)
→ その有効成分には、本当に美白効果があるのかないのか
いろいろ「ぎびしいチェックに合格した化粧品」しか、認めてもらうことができないんだ。
合格の印に「医薬部外品」の記載が認められ「美白化粧品」として、販売されるんだよ。
ポイント
美白化粧品を見極めるには「美白」の文字と「医薬部外品」と書かれてることをチェックしよう。
ボブのひとくちメモ
新たな成分の研究から薬事許可がおりるまでには「約10年」もかかるって言われていて、ものすごくハードルが高いんだ。
現在では、およそ「20種類の成分」が認められてて、美白有効成分として使われてるよ。
美白有効成分を配合できる量も、安全面からすごくきびしく、配合量を変えるためには、また新しく薬事申請をしてチェックしてもらう必要があるんだ。
「美白」って書いていいのは、美白化粧品だけ
意外とわかりにくい部分なんだけど、すごく重要なポイント!
「本当は美白化粧品じゃないのに、美白効果があるように誤解しちゃう」
グレーゾーンの化粧品が存在してるんだ。
もちろん「ルール(法律)」は守ってるから、何の問題もないんだけど、美白化粧品がほしかったのに違かったら、ちょっとガッカリだよね。
たとえば…
「憧れの白雪肌!有効成分が深く浸透し、透き通るような輝く笑顔」
商品名:薬用スノーホワイト洗顔(医薬部外品)
※ この商品は例えで存在しません。
っていう商品があったとしても、これは美白化粧品じゃないんだ。
この化粧品は「白雪」「透き通る」「スノー」「ホワイト」「有効成分」「薬用」っていう部分が「美白」をイメージさせるけど、美白とは書いてないよね。
買う側が「これは肌が白くなりそ〜う♪」って思っても、有効成分が配合されてなければ、効果もないんだ。
今回の例は極端だけど、これに近いものは結構あるから「自分で選べるようになる力」っていうのも大切かなって思ったりするよ。
ポイント
「名前」「パッケージ」「CM」だけに惑わされない。
ちなみに、洗顔料などの洗い流す化粧品は、有効成分が肌にとどまらないことから、今のところ美白化粧品として認可されてる商品は1つもないんだ。
薬用(医薬部外品)に指定されてても「美白有効成分」を配合してるとは限らなくて、炎症を抑える「抗炎症剤」を配合してることが多いよ。
他にも、毛穴が一時的にキュッて引き締まる(収れん)ことから白く見えたり、成分(顔料)が肌に残って白く見えることも、美白と誤解しやすいよ。
その②:美白有効成分を確認する(効果の話し)
つぎは「美白有効成分」ってどんなものがあるのか見てみよう♪
大きく分けて2種類あるよ↓
- メラニン生成を阻害
→ メラニンの生成を抑える効果。シミやソバカスなどを防ぐ - メラニンの酸化を還元
→メラニンを還元する効果。茶色くなったメラニンを元に戻す
ちょっと難しい言葉や「成分名」が出てくるけど、わかりやすく、簡単にまとめてみたから、参考にしてね。
メラニンを作るじゃまをして「シミ」や「ソバカス」を予防する(阻害)
大人の女性に人気がある美白化粧品。多く使われる有効成分には「メラニンの生成を抑制する作用」があるんだ。
簡単にいうと、メラニンを作る過程でじゃま(阻害)をして、これ以上メラニンを増やさないようにする(抑制する)イメージ。
イメージ図↓
※ メラニン生成を促すチロシナーゼの活動を阻害して抑制します
この結果「シミ」や「ソバカス」などの色素沈着が「新たに作られる状況」を妨害する「予防効果」に期待されてるんだ。
なかには、同時に「角質代謝促進作用(ターンオーバーを早めるって言ったりもする)」をもつ成分もあり、茶色くなったメラニンを肌の外に、はやく排出してくれる サポート効果を持つ有効成分もあるよ。
ただし、メラニンの生成を抑制すると「白斑(部分的に白くなってしまう)」のリスクをともなうことから、使用には注意が必要とも言われてるんだ。
とくに最近話題の「ハイドロキノン」は「肌の漂白剤」とも言われていて、使用への注意警告を出してる専門家の人が多くいる成分の1つ。
ボブのひとくちメモ
ハイドロキノンは最近「SNS」などで拡散され、注目が高まった成分の1つ。
日本では美白有効成分として登録されていない(医療機関、美容皮膚科などでは使われる)
強力な効果を持つため、海外の化粧品を購入して使ってるひとも中にはいるが「知識のない状態で使うことはすごく危険」とも言われてる皮膚の漂白剤。
メラニンを抑制する美白有効成分をまとめたよ↓
- アルブチン
…メラニンをつくる「チロシナーゼ」という酵素の働きを阻害する作用によって、過剰なメラニンの生成を抑制。シミ、ソバカスができるのを防ぐ効果に期待されている。 - ルシノール
…メラニンを生成する過程でチロシナーゼ(酵素)とチロシンの合体を防ぎ、メラニンを作らせないように働く。 - コウジ酸
…シミのもとになるメラニンをつくるチロシナーゼの活性をおさえ、メラニンの生成を防ぐ。 お酒や味噌など発酵過程でできる成分。 - エラグ酸
…メラニンの生成にかかわるチロシナーゼの働きをおさえる働きがある。ポリフェノールの一種で、ベリー系のフルーツなどに含まれる - 4MSK
…メラニンの生成を抑制するのと同時に、溜まったメラニンの排出を正常化する効果を持つ。資生堂さんの特許取得成分。
ポイント
メラニンを阻害することで「シミ」「そばかす」「茶色いニキビ跡」を改善するサポート(薄くする、予防など)に期待は出来るが、使用時のリスクも考える必要がある。
※ シミ、ソバカス、などの色素沈着が薄くなることはあっても、完全に消えたり、なくなることは、化粧品(医薬部外品を含む)は、治療でないためありません。
黒く焼けた肌を、元の白い状態に近づけてくれる「還元作用」
次は「中学生」「高校生」が、求める「美白」のイメージに近い「還元作用」について紹介するね。
簡単にいうと「酸化で茶色くなったメラニン(肌が黒く見える原因)を元の状態に戻して白くしよう」っていう効果のことだよ。
イメージ図↓
※ メラニンの酸化を食い止め、シミなどを薄くする。
メラニンを元の状態に戻す(色を薄くする)ことで
- 焼けた肌を白い状態に早く戻す
- シミ・そばかすを薄くする
- 茶色いニキビ跡を薄くする
などの改善をサポートする効果に期待できるんだ。
ちなみに、ビタミンCは「メラニン生成を遅らせる」ことも出来るんだって。すごく優秀。
還元作用を持つ有効成分には…
主な有効成分
- L-アスコルビン酸
- 3-O-エチルアスコルビン酸
- リン酸-L-アスコルビルNa
- リン酸-L-アスコルビルMg
- L-アスコルビン酸-2-グルコシド
などがあるよ。
ビタミンCは「壊れやすい」「刺激が強い」などの特徴があって、そのまま化粧品に使うには難しいんだ。
そこで、よく一緒に使われるのが「誘導体」
このごちゃごちゃした 誘導体をつけることで、肌の刺激をおさえたり、肌に長く残るようにして、使いやすくしてるんだ。
ビタミンCには「高い還元作用」があることがわかってるため、美白化粧品の中でも人気が高い成分なんだよ。
ポイント
ビタミンCは「高い効果」「即効性」が期待されてる。ただし、刺激が強く炎症を起こす可能性もあるため、使用には注意が必要。ほとんどの場合は、刺激をおさえた「ビタミンC誘導体」として配合されるが、期待できる効果も弱まる。
※ 化粧品による炎症に対してもメラニンが生成されるため、強い刺激は将来のシミの原因の1つになるとも考えられています。
その他の美白有効成分
主な美白有効成分は「還元」と「阻害(予防)」紹介した2種類が多く使われるんだけど、他にも…
- プラセンタエキス
…動物の胎盤から抽出された成分で、有効成分として古くから活用される。メラニン生成を抑制する他、角質融解、代謝促進などに作用すると言われているいが、不明な点も多く諸説あり。 - m-トラネキサム酸
…資生堂さんが開発した成分。シミのある場所では、紫外線にあたっていないときも、慢性的に弱い炎症状態になっていてることを発見。このシミ部位特有の炎症状態をしずめ改善。肝斑(かんぱん)にも◎ - リノール酸S
…サフラワー油などから取れる「リノール酸」の美白効果を高めた成分。メラニン生成に必要なチロシナーゼを分解し、メラニンの生成を抑制する。肌の生まれ変わりをサポートし、メラニンの排出を促す(うながす)働きも持つ。 - ナイアシンアミド
…ビタミンBの一種で、血行をよくしたり、肌荒れを改善したりする効果を持つ。 メラニン生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ美白効果も知られる。 - カモミラET
…情報伝達物質エンドセリンを抑制し、メラニンを生成する細胞「メラノサイト」の増殖や活性化を抑える働きがある。
などの美白効果を持つ有効成分もあるよ。
はじめは、低刺激で肌に負担が少ないものが◎(迷ったら:ビタミンC誘導体)
イメージ図↓
- 作用①:メラニン生成のための「除法伝達物質」をおさえる
- 作用②:メラノサイトを活性化させる「要因」をおさえる
- 作用③:メラニンのもと「チロシン」が「チロシナーゼ(酵素)」と結びつくじゃまをする
- 作用④:メラニンが「表皮細胞」に受け渡されるのを阻止する
- 作用⑤:肌代謝を促進。メラニンの排出を促す(うながす)
美白化粧品は、これらの作用を持つ有効成分を、1つから数種類 配合していて、それによって「効果」や「値段」も変わってくるよ。
ただし、注意点も!!!
美白作用を持つ成分は、比較的「肌の負担になるもの」が多く、敏感な状態だと「赤くなったり」「ヒリヒリしたり」しちゃうことから、肌の状態を常に確認することが大切。
とくに「効果が高い」「即効性に期待できる」っていうものになればなるほど、刺激も強いことが考えられるよ。
肌に負担がかかりにくいと言われてる美白有効成分↓
- ビタミンC誘導体
- プラセンタエキス
- m-トラネキサム酸
- リノール酸 など
とくに、中学生、高校生で「はじめて美白化粧品を買ってみよう」って思ってる子は、ビタミンC誘導体を配合した化粧品が使いやすいし、値段的にも買いやすいかな。
ポイント
メラニンを阻害するタイプよりも、リスクが少ない「ビタミンC誘導体(ビタミンCを優しくしたもの)」が使いやすい。
ただし「効果も穏やかになってしまう」ため、長い期間をかけて徐々に美白していくことになるから、長期戦を覚悟しよう。
「美白化粧品には効果がない?!」は、かなしいけど本当みたい
美白化粧品に限ったことではないけど「化粧品の効果」って、そこまで期待されてないことは、最近有名だよね。
毎日使うものに「高い効果」なんてあったら「逆に安全面がコワくて使えない」っていうひとも増えてきてるしね。
美容の専門家( 医学博士)「高須院長(高須クリニック)」も…
美白を例にとると、肌を今より白くしたりシミを消すのは、“身体の構造や機能に影響を与える”ことだから、薬事法で医薬品になっちゃうわけ。医者の場合は、たとえばハイドロキノンという成分を使って、肌を漂白したりする。でも、これは劇薬ですよ。
一方で化粧品は、そういう効果があると法律違反になっちゃう(薬機法)から、今より肌を白くしたりシミを消したりはできないんです。
引用元:女子SPA
ここでいう「効果」は「シミを消したり」「肌色を白くしたり」「茶色ニキビ跡を消したり」すること。
これらの効果は「どんなに優れた美白化粧品」でも出来ないんだ。
美白化粧品は「シミ」「そばかす」「茶色いニキビ跡」などの「色素沈着」を薄くしたり、黒く焼けた肌を少し早く元の肌色に戻すなどのサポート(予防)に期待されてるんだよ。
ただ、じっさいに使ってみると…
「あれ?ちょっと白くなった気がする」
「いつもより 肌が良い感じ♪」
って感じることもあるから「無理して行わない程度の美白」なら、いいと思うんだ。
効果が無いと思って使うより、少しでも効果に期待して使った方が良いと思うしね(※完全に個人的な意見です)
ポイント
日焼け対策をばっちりしてる子が「もっと白くなりたい!」っていう時に、美白化粧品を使っても効果はない(将来の肌への予防効果はあります)
その③:美白化粧品の種類も考える
美白化粧品といっても「化粧水」「乳液、クリーム」「美容液」どれを使っていいのかわからないっていう子もいるよね。
全て使う必要はなし!迷ったら有効成分が多く含まれる美容液を選ぶ
大手の化粧品メーカーさんなら、たぶん「美容液に多くの有効成分を配合してる」はずだから、美容液だけを使えばとくに問題ないと思うよ。
いろいろ種類があり特徴もあるんだけど、基本的に美容液は「化粧水、乳液・クリームの役割も兼ね備えてる」ことが多いんだ。
ポイント
迷ったら美容液を選択。
美容液は、有効成分が多く配合されてる代わりに、お値段も高め…「ちょっと高いけど、コレなら白くなるかも!」って無理はしないで。
美白化粧品はあくまでもサポート。化粧水のが買いやすいなら、化粧水を選択しよう。
その④:値段もしっかりと見る!そして考える!?
美白化粧品を1つ作るには「有効成分の開発」「研究」「審査」と、すごく大変な作業量と時間が必要なんだって。
だから、値段は決して安くないし、長く使い続ける必要もあるから「お財布との相談」も大切。
美白化粧品も良いけど、まずは「紫外線対策」をしよう
美白化粧品を使うことは、もちろん良いんだけど、使わなくても肌を白くする(焼けた肌を元の肌色に戻す)ことは可能。
肌には「ターンオーバー」っていう代謝機能が備わってるから、黒くなったメラニンは、時間が経てば自然と排出されていくんだ。
このとき、紫外線などの影響で、知らないうちにどんどんメラニンが作られちゃうと、美白化粧品を使い続けても無駄になっちゃうことが多いんだよ。
多くの美白有効成分を発見し「美白化粧品の研究」に力を入れてる資生堂さんも、美白化粧品の効果について…
個人差はありますが、正しく使用した場合、肌色が明るくなったと感じられるには、早い方で「1~2週間」シミが薄くなったと感じられるには「1~3ヶ月間」の継続が必要です。
ただし、これは、きちんと紫外線ケアもした場合の目安。せっかく美白ケアをしていても、紫外線のケアを怠っていると、どんどんメラニンがつくられ続けてしまいます。
っていう風に、しっかりと伝えてるよ。
ポイント
美白化粧品よりも紫外線対策を優先する。美白化粧品は、あくまでもサポート。
これでバッチリ!もう自分で美白化粧品が選べる力がついたよ
こんな感じで今回は「美白化粧品を選ぶポイント」をまとめてみました♪
成分内容(名称)は難しかったと思うけど、全部覚える必要はないと思うよ。
ざっくりと「黒くなったメラニンを薄くする作用(還元)」と「そもそものメラニンを作るじゃまをしちゃう作用(阻害)」があって「有効成分の働き方がちがう(効果がちがう)」ことを知るのが大切。
それによってリスク(肌にかかる負担、副作用)も変わってくるからね。
記事内には「効果が無い」っていう重い内容も書いたけど、この部分も「知らない」のと「知ったうえで使ってる」のは、大きくちがうと思うんだ。
美白化粧品に期待しすぎて「全然 効果ないじゃん!」って思ったら、せっかく大切なおこづかいを使って買ったのに、損した気分になっちゃうしね…。
化粧品は、あくまでも化粧品。楽しみながら無理しない範囲で使うのがいちばん。
今回の記事は、美白化粧品を選ぶ時の参考に役立ててね〜♪